端的に言ってしまうと、ストレージの統合及び磁気テープの高密度化により、磁気テープの総出荷本数は減少の一途を辿っている、ということです。
2003年の頃は、主流は3480、3490所謂1/2カートリッジテープが総出荷本数650万本のうちの半分近くを占めていました。まだまだメインフレームが現役で稼動しているケースが多かったのだと思われます。また、DDSもそれに近い本数が出荷されており、市場を34XX系とDDSで二分していた状況です。また、DLTの方がLTOよりも多く出荷されていた最後の年でもあったようです。
それが、2004年には総出荷本数が500万本強となり、一気に2割程度総本数が減りました。まだまだDDSと34XX系がほとんど市場を占めていたとはいえ、新しい傾向として、LTOが目に見えて増えてきた年でもありました。DLTの出荷本数を超え、第三の出荷本数となり、基幹システムのバックアップテープが34XXからLTOに変わってきたと実感が出来る年でもあったと思います。
おそらく、2005年そして今年は、その傾向が加速されていっていることでしょう。手元のデータには2004年までしかありませんが、各企業のサーバ運用担当者とお話をしているなかで、システムダウンサイジング、ストレージ統合、高密度磁気テープのテープライブラリという「3種の神器」により、管理すべきバックアップテープがLTO中心となり結果大幅に本数が減っていると聞いております。
全体の磁気テープ出荷本数は減少傾向にありますが、データ容量は増え続けております。SOX法による外資系金融機関を中心としたメールデータ・音声データのアーカイブなど、法律でやらなくてはならなくなってきており、それが2008年4月施行予定の金融商品取引法(日本版SOX法)で日本企業にも波及すると思われます。当然、財務諸表の全ての数値を構成するデータは、紙媒体であれ電子情報であれ、必要に応じて適宜取り出せるような保管・管理体制が求められてくるのは必至です。企業の会計データや次世代SCM上の取引データ等を磁気テープにバックアップしたり、重要な情報にアクセスしたログを磁気テープにバックアップしたり、というかたちで、これまで以上にデータを安全に保管する必要性が出てくるのは明らかです。WORM(Write Once Read Many)の磁気テープがデータアーカイブ市場で重要な役割を担うようになってくるでしょう。
メインフレームの面倒だけ見ていればよかった時代には、磁気テープのバックアップは単純でした。本数は多かったかもしれませんが、メインフレームのデータをバックアップしていればよかったのですから。それが、ダウンサイジング化されていき、企業のシステム部門には雨後のたけのこのようにPCサーバがぽこぽこ生まれてきて、それらのバックアップについては到底完全なものなど出来るはずも無く、優先順位を付けて出来るものからバックアップしているような状態が一時続いていたと思います。
そして、SANをはじめとするストレージ統合の流れや個人情報保護法により分散されすぎていたサーバを再度統合する見直しが図られ、そしてLTOのテープライブラリで集中してバックアップを取得できるようになってきました。ようやく企業が、バックアップデータの外部保管を行える環境に、再度なってきたのではないか、と思っております。
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